私がWillさんいんで仕事をさせていただく前は、某大手企業で17年間ひとすじに納期管理をしていました。それも、原子力発電に始まり、戦闘機、ミサイル、ロケット、産業用ガスタービンといった、納期的にも品質的にも厳しい分野の部品材料を担当していました。

納期には「要求納期」と「回答納期」、そして「引受納期」と「約束納期」がありました。
「要求納期」は文字通り、お客様からこの日に欲しいと見積/発注とともに要求される納期。それに対して、見積回答時点でこれぐらい掛かりますと答える納期が「回答納期」です。

そして実際に受注した際に、ほとんど自分の頭の中でその製品の生産スケジュールを組み立て、保険として多少のサバを読んで答える納期が「引受納期」になります。

その後、現場や協力会社に頭を下げながら行程を進める一方で、営業や問屋さんを通してお客様と折衝を重ねて、最終的に折り合いが付く納期が「約束納期」です。当然それは発送する日ではなく、製品がお客様に到着する日になります。

#実際、品質が厳しい製品は最終検査で不良となるケースも多く、「約束納期」はおろか「引受納期」さえも守れないこともしばしばなのです。それ故に対現場、対顧客との信頼関係が重要。厳しい納期と品質管理によって、過去にはノイローゼになった人も何人か居たとか...。

当時は寝ても覚めても「納期」「納期」「納期」。日にちばかり追っかけているのであっという間の17年間でした。

それに対して今の仕事(業界)は「納期」っていう言葉さえ忘れてしまうほど、ちょっと異常なくらい「納期」に対してルーズだと感じています。

そもそも、お客様からの素材提供といったアクションが遅れるのだからどうしようもありません。
以前の仕事では、上流行程が遅れると下流行程で挽回しなければならなかった(下流行程の職場だったのでほとんどそのパターン)のですが、今の仕事は、その上流行程がお客様である場合が多いので、あえて挽回する必要もないのです。
#長年の以前の仕事の経験上、挽回しなきゃっていう思いに駆られるのですが。

でも、「素材の提供が遅れたから納期がずれます」なんて、以前の仕事ではありえないことでした。

もっとも、ウェブサイトの場合は、原子力部品などの産業製品と違って、日にちが決まっているイベントの告知や募集サイト等でない限り、公開が遅れたからといって、特に企業や民間に大きな影響があるわけでもないですからね。

転職した当時は「納期」からの解放気分に浸っていた時期もあったのですが、最近「納期」に対する意識のギャップがなんだか悶々とするのです。